musubi助産院の想い

なぜ私は病院勤務から開業助産師になろうと思ったのか

私が助産師という仕事を知ったのは、小学校の時にみたテレビの出産ドキュメンタリー番組で「産んでいる人もすごいけど、あの人(赤ちゃんをとりあげている助産師)もすごいなぁ。あんな神秘的な仕事できたらずっと感動できる♪」と思った記憶があります。そして高校生の時の看護体験を通し、助産師になりたいという思いが強くなりました。お産に関する気になる本を読んでみて「赤ちゃんはちゃんと生まれる力を持っていて、お母さんは皆に支えられて幸せなお産ができるんだ!」と感じたこと、それが今も志の基礎となっています。
助産師学校を卒業してからは、とにかくたくさんの分娩に関わって経験を積んでいくことが大切だと思い、病院でのお産を経験しました。その中で緊急性・重症度の高い事例などを通して自分の未熟性を感じ、さらにステップアップしたいと思い、看護師として救急医療も経験させてもらいました。そしてまた病院でのお産に関わる中で、「お産は命がけ。もちろん医療が必要なときはあるし、そのおかげで助かる命も多い。だけど、病院にお任せじゃなくてもっと自分のお産について考えてほしいな。自分は何を大切にしたいのか、そのために何ができるのか、どんな選択肢があるのか、もっともっと知ってほしいな」と強く感じるようになりました。そして自分の出産や子育てで感じた大変さから「産後こそいっぱい支援がいる!」ということに気づきました。病院ではどうしてもお産その時だけの関わりになってしまうことが多く、少し気になるお母さんや赤ちゃんがどのように過ごされているのか、なかなか継続的な支援をしていくことは困難でした。現在約87%の助産師が病院や診療所で勤務していますが、確実に地域での生活に密着した継続的な支援は必要なのです。時代とともに、徐々に減少していく助産院とベテランの先生方。きっと絶やしてはいけない、ただそう思うのです。
健康な妊娠期を過ごし満足できるお産があり、支援のもとに笑顔で子育てができたとしら、家族みんなが「当たり前の幸せ」のなかで生きていけるのです。
微力ですが、少しでもそのお役に立つことができれば幸いです。

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